もこもこ鉄旅部。

乗り鉄・旅鉄・駅ノート絵師(駆け出し)の筆者が、全国津々浦々を鉄道旅でまわったり、駅訪問して駅ノートにイラストを残したりするブログです。

長崎本線・旧線は遠回りの価値ある海の路線【2018九州オーシャンビュー(3)】

長崎本線の旧線に乗車します。

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 長崎駅へと至る長崎本線は、喜々津~浦上の間で2つのルートが存在します。片方は、明治31年に開通した旧線で、長与駅を経由するルートであり、他方が昭和47年建設された新線で、市布駅を経由するルートです。

 新線の完成によって、トンネルによって終点の長崎駅まで距離が短縮されたうえ、電化されており、速達化された路線が完成したわけです。

 今回の記事は、遠回りして旧線に乗車するというものです。こういう路線は、得てして景色が良かったりするなどの魅力があります。

 

長崎駅からの出発は、もちろん気動車です

 長崎駅から11時11時分発の長与経由・竹松行きに乗車します。長崎本線・旧線は、駅の案内などでは「長与経由」と言われることが多いようです。この列車は、旧線を通った後に、諫早駅からは大村線に入る列車です。

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  長崎本線・旧線は非電化路線なので、気動車での運転となっています。直通する先の大村線も非電化です(早岐ハウステンボスは電化されています。)。「シーサイドライナー」と名付けられた青い車体が、これから大村湾の沿岸を走っていきます。

 

長与駅から先は、いよいよローカル線らしくなってきます。

 長崎駅を出発するときは、それなりに乗客も多かったですが、長与駅に着くまでの間に下車する人がほとんどでした。長与駅までは地元の輸送の需要も大きいのではないかと思います。その長与駅を出発すると、すっかりと街を離れた感じの田園風景が車窓に広がってきます。

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 長与駅のひとつ隣の本川内駅は、かつては勾配に対応するためのスイッチバック駅であったようです。たしかに列車は山深いところを進んでいき、徐々に高度を上げているようです。

 勾配が下りへと変わってしばらくすると、遮るものがない見晴らしの良い景色が広がってきます。遠くには大村湾も見えてきます。

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大草駅東園駅は海のすぐ傍を通る絶景区間です。

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 大草駅から東園駅の間は、海の景色が楽しめる長崎本線・旧線の中でもいち推しの区間となります。列車は大村湾の際を走っていき、海との近さは指折りではないかと思います。

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 東園駅に到着する手前で、列車は大きく左方向へとカーブをして弓なりに進んでいきます。湾の向こう側に見てくる建物がだんだんと増えてきて、こうして次の街にやって来たのだと実感をします。

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 ちなみに、福山雅治さんの『道標』の歌詞に出てくる「弓なりに続く線路」は、このあたりを指しているのだとか。

 カーブを曲がりきって、間もなく東園駅に到着です。海を隔てて向こう側にかすかに見えるのは、おそらく大村市の街だと思います。

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 東園駅では、カメラをぶら下げた若い女性2人組が楽しそうに降りていきました。確かに、ここでの途中下車には惹かれるものがありますね。

 

旧線の旅も終わりを迎えます。

 東園駅を出ると、次は旧線と新線の分岐の駅である喜々津駅に到着です。早くも旧線の旅は終わりを迎えてしまいました。

 喜々津駅に到着する少し手前でしたが、漁港でしょうか。穏やかな波のうえに小さな船が並べられている様子が何だか印象的でした。

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 その後、諫早駅には11時58分に到着しました。ここで10分程度の停車をして、引き続いて大村線へと入ります。

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次こそは佐世保まで行きます。

 当初は今回の記事にて佐世保まで行くつもりでしたが、長崎本線・旧線のすばらしさを書き連ねているうちに、すっかり長くなってしましました。

 次回こそは、大村線を経由して佐世保への到着までをお送りしたいと思います。

(続く)